3月半ばにICAO−国際民間航空機関がタイ航空局に「重大な安全上の懸念がある」とした問題が大きな影響となってきている。
http://goo.gl/4zzzCH
タイはミャンマーなどの上座部仏教の国と同時期に毎年4月に新年を迎え、それが年で最大の旅行シーズンとなる。
タイベースの航空会社は最近日本への就航を伸ばしていて、またThai AirAsia XやNok Scootといった新興ローコストエアラインも日本への就航を準備しいる矢先、日本はチャーター便と新就航の定期便の合計おおよそ100本の便を許可しないこととなった。
日本に続き韓国もまた同様の措置をとることとなり、30日には中国も追随、31日には米国FAAもタイ航空に対して独自のアセスメントを行うということになった。
http://reut.rs/1I3Vs3d
http://goo.gl/y8cbCX
就航できなくなった便についてはすでに大量のチケットの払い戻しが行われていて、各航空会社の痛手となっているほか、登場予定だった人たちの休暇が台無しに、また代替チケットを獲得しようという動きから価格の高騰や満席状態が容易に想像できる。日本の観光地で4月のタイからの売上を期待している向きにも影響が出るでしょう。
ICAOが指摘しているのは、タイ航空局の担当者の知識不足。「よく知らなくせに審査をしている」ということらしい。
現在軍事政権下であることが直接的に、また国際政治的に影響しているのかわからないが、我々が便を選ぶときに気をつけるべきは航空会社だけではないことを物語っているように思う。
どこの国の航空会社なのか、パイロットの健康状態に問題はないか、当日の天候はどうか、空の混み具合はどうか、管制官の資質はどうか…。
こうしたことは利用者が容易に手に入れられる情報ではなく、搭乗前ならほぼ入手不可能というものも含まれている。
(昨年墜落したスラバヤ発のエアアジア機の直接的な問題点は、悪天候x空の混雑x管制との連携とみられる。墜落した便は日曜日の就航は許可されたていなかったという事実は、遠因となっているのかどうかわからないが気味が悪い。管制を疑わなければならないのであれば、そもそも安全な航空会社を選ぶというだけでは不十分ということになる)
昨今は各航空会社の安全性を容易に把握できる以下の様なアプリも出てきていて便利になっているが、
http://goo.gl/8sjOlF
先ほど並べた各要素についても即時的に公開され、信頼できるアルゴリズムでユーザーが簡単に参照できるようになる状況が望ましく思われる。また、各情報を公開すること自体が安全性を損なうことになるというアンビバレンスも想像できるが、昨今のビッグデータ的観念から「人の目を触れない情報の共有」と暗号化で乗りきれるのではないかと感じている。
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