2015年7月24日金曜日
対立構造を煽るバカ報道について
いま"闇通訳ガイド"というものをおどろおどろしく表層的になぞるだけの報道をワイドショーが展開されていて、親父が居間で午睡しながらそれを見ていたが、ガイドすること自体自然なもので、あとからグレーゾーンやブラックを作ってしまう制度そのものに問題があることにはおそらく触れられないのだろう。
規制の裏側には裏をかく人や抜け駆けをする人も必ず出るし、リスクをものともせず違法行為を堂々とする者もいるが、それが社会的に大きなものでなければ過剰に取り上げて対立を煽るようなものにもっていってはならない。
またこうした規制を知らずに行っているものや、また規制自体のハードルが高すぎて実際的ではないということもこの通訳ガイドの制度を例に多くみられる。
報道はバカに合わせて"心配"エンターテイメントや"怒り"エンターテイメントで収め単純化した対立構造を煽るのではなく、なぜそうなるのかという社会学的観点から全体的構造とそれによって得られている効果と出てきている問題をわかりやすく抽象化し、視聴者に投げかけ、知の共有を促すものでなければならないと思う。
エンターテイメント性を高めるためだけに無用に煽る音楽やナレーションの声がテレビから聞こえてくるごとにバカが増産され対立構造が増幅していく負の効果を考えると、こうしたものこそ自主規制されるような文化性を我々が持たなければならないのだと思う。
"表現の自由を制限することを主張する"表現の自由を声高に発するというのは明らかにバカだが、こうしたバカを増幅する衆愚の報道も無くなってもらいたいものだと思う。
ただし、それが規制された方がいいかどうかといえば、危うさを感じ「そうは思わない」と言わざるを得ないが。
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